教育雑記帳

2013年早生まれ男子のママ。英語教育、理数教育、親の観点から読むビジネス書についてゆるく書いています。

【英語学習】ひろつるメソッドの英語学習・実践と感想

家庭を中心とした英語学習に本腰を入れて着手するにあたり、実践で試行錯誤しながら、色々な書籍も読んでいる。

廣津留さんの本も何冊か読み、教材については店頭で手に取ったり、買ったり、実際に使ったりしてみた。

今回は、以前に出版された書籍の感想と、今夏の我が家での実践結果の記録。

 

『英語で一流を育てる 小学生でも大学入試レベルがスラスラ読める家庭学習法』

廣津留真理・著/ダイヤモンド社(2017/5/24)

 

 

 

 

1. 総評:★★★☆☆

『世界に通用する一流の育て方(2016/9/5)』を読んだときに、家庭教育について、自分の中のモヤモヤをスッキリさせてくれたり、参考になる考え方が多かった。

 

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また、著者が今年夏に立て続けに著作を出した関係で、その(本&著者の塾イベントの)宣伝を兼ねたようなネット記事も、よく目にしたので、英語学習に特化したひろつるメソッドの本を手に取った。現時点での正直な感想は、参考になる部分もあるけれど、実践においては、子どもの性格によるな〜、というもの。

 ※我が家の実践結果はこの記事の最後に書いている。

 

この取り組み方が、そのまま使える家庭(子ども・親の双方がハマれる家庭)は、そのままマニュアルとして使えるだろう。けれども、我が家のように、息子の反応を見ながら調整が必要だったり、他の学習方法を試した方が良さそう、という家庭も多いだろう。まぁ、教育には唯一の正解はないし、子どもや親の性格によっても、取り組みやすさは違うだろうから、当たり前だけれども。

 

 

2. 『英語で一流を育てる』の概要

第1章の導入部分で、「なぜ一流は家庭で英語を学ぶのか」(*「一流」とか「ハーバード」という言葉が本書の全編を通して何度も出てくるのには、ちょっと苦笑い。。。)、その効用などが触れられている。

前半はハーバード生を引き合いに、優秀な家庭では「子どもに何でも挑戦させる、勉強を強制しない」などの一般論。

中盤で、2020年度からの小学校における英語の教科化について触れるが、著者によると、「現行制度では小3〜小6までの4年間で覚える単語数は600語程度。中身の薄い、現在の中学1年間分の英語を先取りするために小学校の大事な4年間を費やすとは、もったいない」とのこと。これには、まったくもって同意である。そして、その一番の原因は、「12歳以下の子どもたちに、きちんと英語を教えるメソッドが存在しない」と著者は主張している。英語学習スタートの年齢を引き下げたはいいけれど、小さな子供たちにどうやって教えたらいいかわからないからだ、と。

そして、導入部の終盤で、ひろつるメソッドのさわり(著者の教え子たちの家庭での英語学習の取り組み方)を一部紹介している。

第2章〜7章は、具体的な英語学習の進め方やコツ、考え方などが示されているので、マニュアルとして使える。 

 

下記「参考にしたいこと」では触れないが、単語暗記と同時並行で文章の暗唱や英作文練習のためのハーバード生が書いた英作文の暗記、も提案している。実際、そのようなことができる小2の教え子の事例も挙げているが、こればかりは、それができる子(=興味を持って、あるいは素直に取り組める子)とそうではない子に分かれるだろうな、という印象。うちの息子は、現時点では単語暗記だけでも飽きてしまうので、それ以上はパス。

 

3. 参考にしたいこと

「論理国語」を先取りした「日本語B」

「論理国語」とは、2020年の新学習指導要領で 高校生の国語科に登場する教科。国際社会でも通用する論理的エッセンスを持った日本語で、英語を身に付けるための日本語とも言える。本書では、従来の曖昧な日本語を「日本語A」、国際社会に通用する論理的な日本語を「日本語B」と著者が名付けている。

日本語Bのポイントは3つ。

  • まず結論:言いたいことを先に言う
  • 必ず理由:論理的な「なぜなら」
  • 事実描写:事実と意見を明白に区別して伝える

<例>

「手伝ってもらえませんか?」への答えとして「すみませんが、手伝えません。なぜなら、先約があって今から外出するためです」

 →よくある日本人的な答え方は「今から約束があって、今すぐ出ないと遅れてしまう。なので、無理なんです。」最後まで待たないと手伝いの可否がわからない。

 

まず結論や主張を言ったら、言いっぱなしにせずに必ず裏付けの理由を続ける。

「事実描写」とは、個人の意見や感想、想像・予想を含まない、見たままの客観的な事実を伝えること。

 

家庭での日常的な親子の会話においても、「理由」を意識させると、子どもは自然と「日本語B」で考え、表現する習慣をつける練習になる。

 

1日たった5分のらくらく単語暗記法

第4章「1日たった5分のらくらく単語暗記法 ー 英語は単語が9割」では、 著者の教え子たちが園児や小1が週100語覚えられる、暗記嫌いの年長さんが2年で4000語をマスター、という事例も挙げている。具体的な暗記法を開示しているが、下記の内容。

  • 極意1:音声に合わせて音読する ー 口と耳で覚える
  • 極意2:「英語→日本語」を交互に音読する ー 体で覚える
  • 極意3:書かずに「なぞり読み」する ー 目で覚える

ポイントは、”大好きなお母さんと一緒”だからできる、ということらしい。

我が家の実践時を振り返れば、幼児期の方が素直に取り組んでくれるかも??

 

上記の極意1と3は同感であり、実践中。

ただ、極意2の英語と日本語を交互に音読して体で覚えるというのは、未就学児にしか効かないものだろうか?日本語訳をしてしまわないだろうか?というのが、モヤモヤしていた。

 

少し長いが、以下はp.150からの引用。

apple - りんご」「park - 公園」「do - する」「like - 好き」ー 英語と日本語を交互に音読するのが、この単語暗記法の最大のポイントです。

これをテンポよく行うことで、英単語「ひとつ」と日本語「ひとつ」の組み合わせを、意味や和訳ではなく、リズムで覚えることができます。

「『日本語ー英語』の”交互音読”をすると、『apple - りんご』という組み合わせを”そのまま”覚えてしまうのです。次からは『apple』を見るだけで、『アップルは日本語でりんごだな』と頭の中で訳さなくても、自然に『りんご』と出てくるようになる。体が単語を覚えてしまうんです」とは、すみれの言葉。すみれは幼い頃、この方法で圧倒的な単語力を身に付けました。

英語と日本語の交互音読はシンプルですが、世界に通用する暗記法なのです。

 

ちなみに、本書では教材として『英検5急 でる順パス単』(旺文社)を使っている。まだ著者のオリジナル教材が出版される前の本だからであろう。2020年9月18日現在は、著者オリジナルの教材が3冊出ている。

 

『1日5分で身につく!小学生の英語』

廣津留真理・著/ナツメ社(2020/6/4)

 

 

『英語ぐんぐんニャードリル ひろつるメソッド 最短最速!ゼロから一気に中2終了』

廣津留真理・著/講談社(2020/7/2)

 

 

『ひろつるメソッド 子ども英語 Don Don English! 英検5級対応CD付き』

廣津留真理・著/主婦の友社(2018/5/30)

 

 

「超・音読法」3つの技法

 単語をらくらく暗記する習慣がついたら、次は圧倒的に大量の英語長文を音読で読む。

ポイントは「文法無視、和訳しない、ざっくり読む、ひたすら音読」

「和訳しないでざっくり読む」というのは、いきなり英語で読んでも、何が書いてあるか理解できないのは苦痛なので、絵本であれば、先に日本語と絵でストーリーをおおまかに把握してから、英語を読みましょう、ということ。

 

音読の3つの技法とは、以下の通り。 

  • リピート:英語の音声を聞いた「あと」に音読で再現
  • シャドーイング英文を見ないで、聞こえた英語を「即座」にあとについてマネして言う。文字通り、影のように音声のあとについて音マネをする。
  •  オーバーラッピング:英文を見ながら、聞こえてくる英語の音声と「同時」に音読をする。

これらの技法を実際に行っている動画も用意されている(下記「参考情報」参照) 

 

ちなみに、私自身、若かりし頃に通訳者を目指して勉強をしていた頃はシャドーイングをひたすらしていた。通訳者養成学校では、必ず取り組む技法。リスニング力とスピーキング力が確実に上がる。

 

1分間スピーチ・トレーニング:15秒で考え、45秒で発表

自分の考え方を15秒でまとめ、45秒で「日本語で」話す。

「結論が先」「必ず理由」「事実を描写」という論理的な「日本語B」の練習でTOEFLスタイルの「1分間スピーチ」に慣れておく、というイメージ。

出題者がお題を振り、回答者は15秒間考える。「用意、スタート!」の掛け声で45秒間のスピーチ開始。時間は、ストップウォッチできっかり計る。時間が余ってもオーバーしてもOK。

 

<お題の例> ※それぞれ、理由も合わせて発表する。

  • 一番好きな食べ物・曜日・先生・遊び
  • 夏休みにやりたいこと
  • 田舎と都会のどっちが好き? 
  • 大人になったらなりたいもの
  • 100年後の世界はどうなっていると思う?

小学3年生以上は、自分の発表内容をノートに書いて整理要約する力もつける。

 

4. 参考情報

本書を世に出すに当たって、著者がものすごく力を入れていたことは、動画や音声データが用意されているところからも伝わってくる。

 

ハーバード生によるお話の朗読など https://dirigo-edu.com/book/

歌の動画:School Trip Song (遠足に行こう)https://dirigo-edu.com/movie/

暗記法&超・音読法の3つの技法 https://dirigo-edu.com/reading/

 

5. 我が家での実践結果 

最後に、我が家での実践結果。

今年夏、発売されたばかりの「ひろつる教材」を使って、息子も「ひろつる英語学習法」に挑戦してみた。その教材の冒頭には、子どもが進め方を理解できるような漫画までついている。店頭で息子と読んでみて、やってみる!と本人が言うので、挑戦を決めた。

 

実際にやってみると、<極意2>の日本語に変換しながら英単語を覚えていく過程で、5つめの単語くらいで飽きてしまい、時々イライラしていた。どんなに褒めて調子に乗せようとしても、調子に乗れない。息子には「英語→日本語」を交互に音読、という進め方がしっくりいかなかった。脳に英語が直接入り込むのではなく、一度和訳をしてしまって、その効率の悪さ(?)にイライラしているのか?あるいは、ひろつる教材の単語リストのグルーピングが覚えにくいのか?そういう印象だった。

 

お風呂時間にリラックスしながら、牛乳パックの裏側に書いた単語を眺めてみる、というのもやってみた。一応、我慢してやっている間は、覚えた単語数は確実に増えていった。しかし、とにかく”やらされ感”いっぱいで、結局、2週間も持たなかった。

 

そういえば、「ひろつるメソッド」ではないが、英会話のフレーズを暗記するとか、Picture Dictionary で単語を絵と一緒に覚える、というのも、息子はあまり好きじゃなかったな、と思い出した。一時的には取り組んでも、継続させようとすると、”やらされ感”がいっぱい出てくる。

 

どうやったら、息子が面白がって英語学習を続けられるようになるだろう?という逆転発想で、考えてみた。

日本語の回文や韻を踏んだ詩、ダジャレなど、言葉の響きを面白がる息子。例えば、電車移動中だと「○○しい」で終わる形容詞(嬉しい、悲しい、恐ろしい、寒々しい、など)を交互に言い合って単語数を競う遊びをやりたがる。あるいは、五・七・五の標語のリズムが好きで、自分でも色々な標語作り遊びをする。

それなら、「音の響きを楽しむ」を入り口に英語学習をできないだろうか?で、たどりついた結論が、「sad / bad/ mad / dad 」「cake / rake / bake / lake」のように韻を踏みながら単語を繰り返せば楽しめるかも?だった。それで、フォニックスを改めて徹底することにした、というのが先日のブログ。

 

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息子については、「音の響きを面白がる→アルファベット表記を確認(フォニックス&単語暗記)→覚えた単語を使った文章を読む」という方法で、ようやく英語学習が軌道に乗った。また、街中の英語看板が、意味が分からなくても読める、ということが自信になり、英語に興味を持つようになった。

子ども一人ひとりに個性があるように、小学生ともなれば、学習の仕方にも個性があるのかもしれない。そう考えさせられる経験だった。

雑誌「小学8年生」が面白い!

雑誌『小学8年生』が面白い!

 

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総評:★★★★★

 

書店の店頭でも平積みにされているので、見たことがある人も多いだろう。

私たち親世代が子どもの頃に存在した雑誌「小学○年生」は、今は「小学1年生」を残すのみとなった。その代わり、何年生でも楽しめる、というコンセプトで「小学8年生」が誕生。息子は、昨年末に、たまたま店頭で見かけて買ってからは大ファンになり、2ヶ月に一回、新号が出るたびに購入する。さらに、付録なしでいいので、バックナンバーを全部読みたい!とねだられ、メルカリで創刊号からの未購入分を全て、買い揃えた。

 

この雑誌、なんと言っても付録が毎回豪華で、これだけでも楽しい。今発売されている号(2020年10・11月号)の付録は、ティラノサウルスの全身骨格プラモデル。BANDAIとコラボしたもので、稼働箇所は13箇所もある。まだ細かい手作業が苦手な息子でも、楽しく完成させられた。

組み立てた後は、粘土で肉付けして恐竜フィギュアを作ることにも挑戦できる。フィギュア作りのやり方を説明した記事もあり、息子も早速トライした。ただ、こちらは大苦戦し、不格好な恐竜が出来上がって不満そうだった(笑)

 

付録と連動した企画記事も、多岐に渡っていておもしろい。恐竜化石発見マップ、恐竜クイズ、恐竜復元画の描き方(そこからの流れでフィギュア製作の記事)、全身骨格プラモデル製作現場潜入記事(設計〜金型製作〜成形過程を紹介)など、色々な切り口で展開される。

 

ほかにも、文学や歴史、アート、宇宙や世界のニュース、クッキング、漫画(ドラえもん、コナン、チコちゃん、人物伝)など、取り上げるトピックも幅広い。どの記事も、子ども向けにコンパクトで分かりやすくまとめられているが、深掘りしたくなるような余白を残してあるのも、これまた良い。大人でも楽しめる内容なのだ。

 

息子は元々、好奇心旺盛な方だと思うが、この雑誌を購読し始めてから、さらに興味の対象が広がった。我が家には、もともと「日本の歴史漫画」シリーズがあったが、小8を読むようになってから、歴史好きに拍車がかかった。毎号読み切りの「まんがで読む人物伝」の、いかにも小学生が楽しめそうなマンガ的脚色にハマった感じ。そこから「タイムワープシリーズ」を読みふけり、なぜか吉田松蔭好きになって、毎日1回は吉田松陰の似顔絵を描いている。

 

 

また、クッキング記事を入り口に、息子は料理にも目を向けるようになり、火を使わないものは自分一人で作るようになってしまった。(自分のおやつに納豆チップス、朝食にエナジーパワーご飯など)このまま、お料理好きになるといいな、と母親としては期待してニンマリ。

 

隔月発行ではあるが、色々と展開させることのできるトピック満載で、本当にオススメ!

【音の本】鳴く虫好きに絶対オススメ!〜虫の鳴き声の図鑑

9月も半ばになり、うちの方はすっかり秋めいてきた今日この頃。

道を歩いていても、セミの大音量の声はすっかり耳にしなくなり、代わって優しげで涼しげな虫の声が聞こえるようになった。

以前から、虫の鳴き声を耳にすると、虫の種類を特定しようと、帰宅後に記憶を頼りにネット検索していたが、これが、なかなか難しい。そのうち、息子も飽きてしまって調べなくなった。

ところが!「音声」から虫を調べるという画期的な図鑑を発見!

 

 

 

 

1. 総評:★★★★★

一番の売りは、鳴き声から逆引きで虫の種類を特定できるところ!だが、それだけではない、”鳴く虫探し人”への細やかな情報提供と、鳴く虫にまつわるコラムなど、丁寧な作りと「鳴く虫」への愛情がたっぷり注ぎ込まれているのが最大の魅力。

 

全ページフルカラー、見開き2ページで1つの虫を紹介している。ページ上部にQRコードがついていて、スマートフォンで読み込むと鳴き声が流れる仕組み。体長や分布、雄雌の写真や特徴、鳴く時期などの基本情報はもちろん、「自然度レベル(都心〜自然の森)」「音量」「音の聴こえる場所(地面〜木の上など頭上)」といった”鳴く虫探し人”にとっては、まさに欲しい情報が満載。とても丁寧な作りになっている。

 

鳴く虫に少しでも興味があれば、大人にも子どもにも、絶対にオススメ!

 

2. 手に取った理由

息子の保育園時代から、鳴く虫の正体探しを時々やっていたが、とても難しく、やめてしまっていた。書店の店頭でこの本を見かけ、鳴く虫探しをしたくなった。A5サイズで112ページとコンパクトなのもよい。

店頭でQRコードを読み込んで音声を確認したところ、想像以上に綺麗に再現されていたことにも驚いた。音声を聴くだけでも、心が癒される。

 

3. オススメのポイント

写真と音とわかりやすい指標やグラフがあるので、子どもも楽しめるし、一緒に虫探しをしてみよう、と思える。

3つの指標

鳴く虫を探すにあたって、ヒントとなる3つの指標が具体的でわかりやすい。

 

自然度レベル:「1. 都心のびるの生垣、街路樹や小さな植え込みなど」から「5. 人里から少し離れた自然の森や低山のハイキングコースなど」までの5段階

 

音量:「1. 意識しながら歩いていて聴こえる。5mないし10m以上離れると聞き取りづらくなるレベル」から「3. 20mくらいなら離れていても余裕で方向が定められる。窓を明けながらの車でも生息の確認ができるレベル」までの3段階

 

音の聴こえる場所:「1. 地面から聴こえる」から「4. 木谷ススキなど頭より上の方から聴こえる」までの4段階

 

鳴き声のカタカナ表記と分類方法

目次で鳴き声を「ノイジー」「メロディアス」「シャープできれい」「やわらかくて美しい」「単調で地味」「突発的に鳴く」の6つに分類しているのが、分かりやすい。

また、鳴き声を工夫されたカタカナ表記に落とし込み、鳴き声の波形も添えられている。

 

鳴く時期

昼夜の別に加えて、何月ごろから鳴き始めて何月がピークか、というのもわかりやすいグラフ表示になっている。

 

コラム

時折差し込まれているコラムが7つあるが、取り上げているテーマが面白い。

特に面白かったのがビートルズがサンプリングしたコオロギの種類を推測した話やバッタの鳴き声(出す音)、鳴く虫の録音。

 

親である私自身、特別な虫好きではないけれど、この本に関しては、読んで聴いて楽しめる、オススメの本だ。

 

【英語学習】小2・モチベーション維持と目的設定

先の記事では、小2の4月から改めて英語を始めた息子の学習状況(うまくいっている方法)を書いた。

 

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息子は英語学習を継続する習慣がついた。

それでも、「英語めんどくさい。なぜ英語やるの?」と思うことが時々あるらしい。

先日も、いつものようにフォニックスのテキストを見た後に電気を消し、「おやすみなさい」と言うと、私の手を握ってきて「本当はね、英語を覚えるのって面倒臭い。覚えることがたくさんあって、嫌だなって思うことがあるよ。」と言われた。

そこで、「そうなんだね、嫌だなって思うことあるんだね」と答え、さらに息子の言葉を待つ。そうすると、息子が胸にため込んだ想いを色々と吐き出してくれる。その中に、なぜ嫌だって思うのか、キーワードが潜んでいたりする。

子どもに「英語が嫌だ」と言われても、親の思い込みですぐに反応する(=「将来、役に立つよ」などと諭したり「Chants やStory は楽しいんじゃない?」と押し付ける)のではなく、「嫌だ」の奥の想いや考えを表に出してもらうことが大切だと思う。

 

今の息子の言葉を整理すると、英語学習そのものが嫌と言うよりも、「早く英語を話せるようになりたい、だけど早くもそうなれず、もどかしい」ということらしい。英語に限らずだが、息子はかなりのせっかち。だから、数ヶ月経っても、自分で進展を感じられないことに苛立ちを感じるらしい。

 

そこで、去年の今頃は英語を読めなかったこと、すでに終わらせたテキストや単語を眺めて、「こんなにやったんだ!」ということを一緒に確認する。また、赤ちゃんは生まれてから、朝から晩まで毎日、浴びるように日本語を聴き続けて、少しずつ話すようになるのは2歳過ぎてからってことを話す。「それと比べたら、夜にちょこっとテキストを見るだけで、こんなに英語ができるって、早い!」と一緒に喜ぶ。そうすると、一応、なんとなく納得してくれるみたい。翌日以降はいつものように、自分で英語音声のかけ流しをしたりする。

 

ところで、息子が英語学習を嫌がるのが「英語なんて使わないのに、なんでやるの?」ではないのが、ちょっと面白い。「英語は当然やるもの」という前提で、嫌になる理由が「早くも喋れるようにならないから」というのは、親ながら感心してしまった。乳幼児期から自然に英語が溶け込んだ生活を送ったわけではない7歳児が、なぜ「英語は当然やるもの」と考えるのか、考えてみた。たぶん、それは、本人が英語学習の目的を決めているからだと思う。

 

過去に英語CDをなんとなく流していた頃や、英語教室に通っていた時には、親に言われるがままに、漫然と英語に接していた(幼いので当たり前 笑)。だからこそ、自分の頭で考えて意思表明するようになると、やりたくない、と断固拒否したりもした。

しかし、家庭での英語学習を始めると決めた今年春、親子で話して、英語を学ぶ目的を決めた。それは、

  • サンタさんに英語でお手紙を書けるようになりたい
  • Youtube のロボット動画を英語で見られるようになりたい
  • 外国人に空手を教えられるようになりたい(本人は空手を習っている)
  • 外国人とテニスをやりたい(本人はテニスを習っており、錦織やナダルフェデラーが好き)

だから、「面倒だな、なんで英語やるんだっけ?」 となっても、親子で会話しているうちに、本人が上記の目的に立ち戻るし、言葉に出して言ってくれる。「今年のクリスマスにはサンタさんに自分でお手紙を書きたいから、やる!」となって寝てくれる。(サンタさんネタが通じるのは今年くらいまでかな〜 笑)

 

上記の英語学習の目的は、7歳児のものだし、まだ素直な年代だから、目的に向かって英語学習を継続できるのかもしれない。でも、これこそが、低学年で英語学習を始める、乳幼児期にはないメリットのひとつかもしれないと思っている。つまり、親子で話し合いながらも、自分の意思で英語学習の目的を決め、嫌になったら立ち戻る原点を作られる精神年齢

同時に、ほかの習い事などにも絡めて、英語をこう使いたい!と意識させるといいかもしれない。やっぱり、英語は所詮、コミュニケーションツール。「将来に役立つから」とか、ましてや「小学校でも教科になるから」というのが理由だと、あまりにも漠然としていて近視眼的で勿体ない、と思う。

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【英語学習】その後の英語学習〜フォニックスの軌道修正

以前、息子のフォニックス学習についてブログで書いた。

 

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コロナ休校中に家庭での英語学習に本腰を入れると決めてやってきた。

いわゆる「お勉強」は嫌いだが、楽しいことには反応する、子供らしい息子に合う教材を探して、あれこれやってみた。

フォニックス以外にも、絵本を読んでみたり、動画を見せてみたり、Picture Dictionary を読んでみたり。

その結果の、現時点の息子に一番しっくりきている方法を、記録。

お子さんが低学年から英語を始めるご家庭にも、参考になるかも?

 

 

息子・小2(7歳)の英語歴と性格

英語学習の進め方や教材選びは、子どもの個性や始めるタイミング、親の考え方によっても変わってくると思うので、参考までに。

英語歴

0歳〜3歳:自宅でゆるく英語CD(歌・昔話など)をかけ流し。日本語能力の向上とともに、断固拒絶されて断念。「世の中には日本語以外にも言語があるんだな」くらいの意識づけしかできなかったと思う。

3歳〜5歳:保育園で月3回、英語ネイティブの先生による英語クラス(3年間)、年中〜卒園までの週1回、大手英語教室に通学(1年間)

自宅で英語CDや動画を視聴するのを嫌がるようになり、英語教室に通わせてみたが、進展のなさ(同じところをグルグル回っている感じ)にモヤモヤしていた。本人も、あまり楽しそうに通っていないこともあり、教室を辞めて、英語から完全に離れてしまった。そして、1年間の英語空白期間を経て、それまでに覚えた歌や単語は、大部分を忘れていた。ABCの歌はMから先は一人で歌えず、大文字は覚えているが小文字はあやふや、という状況。典型的な、英語教室に丸投げをして自宅でフォローしない親だったと反省。

ただし、英語教室に通ったこと自体はよかった、と考えている。外国人にも臆せずに話しかけるし、英語はやったことある!という自信の根拠となっている模様。

 

性格

明るいが、騒がしいタイプではない。保育園時代から現在まで、毎年、担任の先生に「クラスのムードメーカー」と言われる。基本的に素直だが、「お勉強」は嫌い。学校の宿題も、早めに済ませられる「おりこうさん」ではない。7歳にして、合理的思考の持ち主と思わされることが多く、「ムダな努力(と本人が考えること)」を嫌がる。その一方で、納得して自分で決めたことは、きちんとやるタイプ。いっっっつも面白いことや変なことを探したり考えたり言ったりしている。言葉遊び(ダジャレ、いじわるクイズ、韻を踏んだ詩など)が大好き。

 

フォニックス動画とアプリ」の先 

以前のブログで紹介したフォニックスの動画とアプリ、実はそこから次の段階に進めるのに苦労した。

 

動画そのものは面白く見るのだが、受け身で見て終わり。AからZまでの音は発音できるようになったし、ルールにしたがって機械的に単語を読む、ということはできるのだが、そこから先、単語とその意味を頭の中で結びつける作業(能動的に単語を覚えるということ)をしない。意欲がないのだ。そこまでやらせようとすると、一番やってはいけない「親による英語学習の押し付け」になりかねない事態になっていた。

 

同じ動画を繰り返し見せると、自然と動画の中のストーリーや絵(意味)と音(単語)を結びつけて覚えられるかな?と思ったのだが、繰り返し再生すると、「もう飽きた!」と言って断固拒否するようになった。

  

現時点で軌道に乗っている学習法

まず最初に、進め方と教材に求めるものを明確化した。

色々な学習方法を検討し、我が家の場合は、単語や日常会話を覚えることから始めるのではなく、引き続き、まずはフォニックスの徹底に注力することにした。次の段階としては、単語や例文などを大量暗記して自分の中に英語ストックを作り、その組み合わせを自由自在にできるようになれば、最終的に英語を操られるようになるだろう、と考えている。とはいえ、現段階の息子には、単純な単語や例文の暗記は興味をもていないようなので、いかにそのハードルを下げて自分から覚えてしまうように仕向けるか、が課題と考えている。

「お勉強臭」を嫌がるので、最初のステップでは、動画やアプリで手軽にフォニックスを始めた、というのが前回のブログ記事。しばらくすると、街中で見かけた英語の看板をフォニックスのルール通りに読み(LaLaPort、IKEA、GAP など)、「読めたね!すごいね!」と褒めると「英語読める!」と本人の自信にもなったみたい。

この時点では、単語の意味は置いといて(息子が単語の意味を聞くときだけ日本語で答えて、積極的に単語を覚えさせようとはしなかった)、ひたすら「読める!」という喜びを大切にした。この自信が薄れないうちに、というタイミングでテキストを使うことにした。

 

テキストを選ぶにあたってのポイント:

  • 絵や文字が大きめ
  • 全体的にカラフルで楽しそうなもの
  • 日本語表記がないもの
  • 韻を踏んで単語を覚えられるようなもの( jam / dam / ram / yam など)
  • できれば、例文がおもしろいもの

フォニックスのテキストは、ピクチャーディクショナリーほどバリエーションに富んでいるわけではなく、上記すべての条件が当てはまるものは、意外と少ない。

結局、我が家では『Sounds Great』(全5巻、Compass Publishing社刊)を選んだ。

 

 

韻を踏むシンプルなWords とそれらを使ったChants、ユーモアのある4コマ漫画のStory、いうのが息子に合っている様子。

特に、リズム感があって覚えやすく、しかも面白おかしいChants と Story は好きみたいで、お風呂後の着替えや歯磨き時に自分で音声をかけ流し、リピートして暗記してしまう。そして、寝る前に暗記した文章を親に聞かせてから、自ら『Sounds Great』のテキストを開き、前日の続きをやって(2-3ページを5分以内)寝る、というパターンが確立した。布団に入る時間が遅くなり、早く寝るように促しても「英語やろう」と自分から言うようになったので、習慣化成功、と見ている。

過去にやったUnits やWordsは、2日後、あるいは1週間後などランダムに「覚えているかな?」と見直しする程度で、テストはしないが、意外と本人のやる気も続き、気がつくと結構な量の単語と文章を覚えていた。

 

CDはハイブリッド形式となっており、CD(音声再生)としてもDVD(動画再生)としても使える。ただし、我が家のPCのDVDプレーヤーでは、ハイブリッド形式の再生がうまくできず、動画は見ていない。

たまに、「韻を踏む限られた単語だけを集めたChants は、意味が支離滅裂になるからよくない」という意見も耳にする。が、うちの息子にはその「支離滅裂であること」こそが面白いポイントらしい。この辺は、子ども本人の感性によるかも。

 

テキストに対応したワークブックもあるが、我が家では、本人が鉛筆を持ちたがらないのもあり、読むことを優先と割り切って着手していない。

 

また、テキストに対応したアプリがある(2020/9/1現在、iOS版のみ)。

第1巻のUnit 1 の対応分だけは無料で使えるので、雰囲気を見るのにはよいかも。気に入れば全5巻分を1000円で購入できる(1巻ずつバラだと各490円)。

うちは、どこでも気軽にスマホで視聴できるように全5巻分をダウンロード購入した。そのおかげで、先述のように、息子はお風呂後などの隙間時間に自分で親のスマホアプリを立ち上げ、音声をかけ流しをするようになった。ただし、開発元が韓国なので、アプリのメッセージは韓国語で表示されることに注意が必要。

 

『Sounds Great』出版元による教材の紹介動画があるが、説明は英語のみ。

www.youtube.com

 

ちなみに、韻を踏む単語を意識した作りのフォニックス・テキストの中でも、我が家は日本語表記のないテキストにこだわったので 『Sounds Great』シリーズを使っているが、日本で出版されたものだと『はじめてのフォニックス』シリーズがある。

 

 

 まずは、現時点での息子の学習状況。

 

 

【家庭教育】大人になる前に〜『男の子が14歳になったら、これだけは伝えなさい』

たまたま、地元の図書館で目につき、手に取った本。

息子の思春期はまだまだ先だけど、目次にあった「大人になる前に知らなければいけないことがある」という言葉に共感するところがあり、借りてみた。

 

『男の子が14歳になったら、これだけは伝えなさい』

松永暢史 ・著/徳間書店(2013/6/30)

 

 

1. 総評★★★☆☆

私の期待していたベクトルとは少し違っている部分があり、もう少し深く掘り下げて欲しい箇所もあった。全体的に、著者の経験などに基づく主観的な主張が多く、表層的という印象。最終章は、今の思考に至るきっかけとなった自身の半生を語っている。表現も、若干軽薄(笑)と感じられるところも。

 

とはいえ、「大人になる前に伝えたいことがある」というテーマ設定には共感するものがある。また、収入や税金の話を我事として捉え、それも踏まえての生き方を早いうちから意識させておきたいと思ったので、備忘録的に残しておく。

 

ちなみに、本書の著者も、ほかの多くの教育関係者と同様に、とにかく読書を通しての文章読解力、そして論理的な文章構築能力の大切さを繰り返し説いている。その大切さを「他人から支配されないために必要不可欠なスキル」という文脈の中で語っているのが、ちょっと面白い。ここで言う”他人”とは、AI(人工知能)も含むんだろうと思う。

全く同意。

 

2. 手に取った理由

自分が相応のトシになったからか、自身や周囲を客観的に見て、大人になる前に「大人って何?」「社会ってどうなってる?」というテーマについて、意識して子どもと考える必要があるのではないか、と思うことが多くなってきた。

これからの激動の時代、ロールモデルと呼べるようなものは、今ある形から変化、あるいは細分化されるのではないか?であれば、「大人」や「社会」について、漠然とした表面的な理解ではなく、もっと根本的で本質的な部分を、自分なりに解釈し、自分の中でロールモデルを作り上げる作業(あるいは目利きする力量)が必要になるのではないか?そう考えるようになった。

 

息子はまだ小学2年生で、本人がこのテーマを課題とするのは先だが、普段の日常会話の中でも、少しずつ意識していきたい。

 

3. 備忘録

現代ビジネスの本質は「支配」である

 私たちの究極の「支配者」とは国家である日本国であり、所属する企業たる組織である。私たちから集めた金を「支配者側」が多く取れるようにする分配するという事実があり、「支配される側」としては、

  1. 税を収めた後でも十分なお金が残る
  2. 可能な限り、税を収めないで充実感がある状態になる

上記いずれかのベクトルを見極めて、自分の活動を決定していくのが正しいことになる。具体的な論の展開は第3章「お金を知る」、第4章「起業を知る」、第5章「能力を知る」につながっていく。

  

「お金」と「起業」について・・・収入の現実と税金の仕組み

収入の現実を考え、税金の仕組みをざっくりと説明。その上で、企業勤務だけでは”リッチ”や”セレブ”になれないこと、収入が高いイメージがある医者(開業医&勤務医)や弁護士の実情についても触れている。さらに、「なるべく”支配”を受けないようにするには、自分で起業しよう!」という展開になる。ここでいう「”支配”を受けないようにする」とは、低賃金労働で搾取されることから逃れることはもちろん、国に治める税金は最小限にしよう、起業ならそれができる、という超リアルな話が書かれている。

 

独立起業経験者の私から見れば、起業ネタを見つけ、それで継続的に売り上げを立てていくことの大変さは、身を以て知っている。しかし同時に、法人所得から色々と経費(従業員賞与含む)で落として法人の利益を圧縮&法人税を節税し、自身の給与は抑えることで自身の所得税も低くできると言うメリットも、大いに実感として理解できる。

つまり、会社のオーナー経営者は、「お金を稼ぐ→お金を使う→残りから税金を払う」というサイクルを回せるが、会社のために働いている人は、「お金を稼ぐ→税金を払う→お金を使う」となり、この差はあまりにも大きいので「起業を目指そう!」というのだ。

 

会社オーナーは諸々経費計上して節税できることはズルイのか?自分が儲けるために他人を安い賃金で雇うのは良いことか?などの議論も本書でされていて、一定の説得力がある。すなわち、起業する=人が働く機会を創出している、被雇用者が避けたがるリスクや責任を背負っている、社員にも賞与をたくさん払えば良い、など。そして、その是非は別として、今の資本主義社会の中を生き抜くということは、ある意味で自ら起業する方向性は正しい、と断じている。(結果的に、雇ってもらうほうがいいとわかって、自分も納得して労働を提供するのであれば構わないが、はじめから「被雇用者」を目指す生き方は否定している)

 

起業するにはアイディアと日本語能力が必要不可欠。学校教育は未来の一般労働者を教育するためのものだから、自ら鍛錬して高度な日本語能力(読解力と文章力)を身につけよ、という。

 

「能力」を知る・・・起業以外で「支配」から免れる道はフリーター?

起業をして社会的・経済的に成功しても、自分のしたいことを封印してお金や名声だけのために生きているだけでは、世間の価値観に「支配」されていることと変わらない。本書では、起業以外に「支配」から免れる道として、自分の自由時間を優先して、できるだけ働かずに好きなことをやりながら、最低限の生活費で暮らす方法についても検討している。フリーター、資産家の家庭、Iターンで自給自足の生活スタイルを取り上げているが、現実的に考えると、子どもを持つという世代交代は諦める必要がありそうだ、という結論。

 

また、暇な時間に何をするか?という問いへは、自己を高めることにつながる「道」「学」「芸」「術」「技」に時間を使え、と述べている。バーチャル体験にしかならないテレビやネットでの情報収集やゲームは、消費意欲を掻き立てられるだけで、無駄である、と。

 

4. 本書から得た学びと感想

本書を通じて著者から受け取ったメッセージ:

  • 世界は「支配」する側とされる側(=お金を取る/取られる)で成り立っている
  • 取られるお金を最小に抑えて幸せになれる方向を考えよ
  • 起業(&節税)または最低限の生活費で好きなように暮らす(著者は起業オシ)
  • 起業のためには、アイディアを磨き日本語能力を鍛えよ
  • 余暇には、自己を高める活動「道」「学」「芸」「術」「技」に励め

「組織に勤務」vs「起業」という単純な二元論ではない。

最初から漫然と”被雇用者”を最終目的地にしてはいけない」と伝えるのは、全く同意。

将来、起業するための修行や資金作りを目的として、あるいは被雇用者でいた方がよいポジションやタイミングだから、という理由で意識的・戦略的に被雇用者になることはアリだろう。だが、漫然と周囲に流された結果として被雇用者となることは、避けなければならない。

息子が、意識的に自分の人生を作れるよう、年齢に応じて考えることのできる話題を、日常の会話に織り込んでいきたい。

 

浮世絵と伊藤若冲〜息子が最近ハマっているもの

子どもというのは、全く面白い。

思わぬ方向から何かに興味を示し、ものすごいスピードでハマっていく。

つい先日までロボットにハマり、図書館中のロボット図鑑を眺め、興味を持ったロボットについてはYoutube で動画を探しまくっていた息子。

 

www.perrito-blog.com

 

それが、今は浮世絵にハマっていて、びっくり!

図録や画集を眺めるだけでは飽き足らず、浮世絵を模写してみたり、オリジナル(?)の浮世絵の下絵を描いている。浮世絵グッズ(クリアフォルダやTシャツ)を集め、先生に自分の描いた浮世絵をプレゼントしたり(笑)

 

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↑ 息子の”秘密基地”は浮世絵だらけ(浮世絵好きゴッホも)。左上はカルビーのポテチ袋に印刷された北斎


浮世絵と接点を持ったきっかけは、永谷園のお茶漬けに入っていた「東海道五拾三次」の浮世絵カード。そこから、本物を見てみたい、ということで今年1月に江戸東京博物館の大浮世絵展に行き、図録も欲しいというので、買った。すぐに飽きるだろう、という予想通り、そのまま図録は忘れ去られた(図録は高かったのに、と心で泣いた)。

 

そして、半年が経った1学期の終わり頃、コロナの影響で学校の図書室を使えなくなったため、「朝の読書の時間」は自宅にある本を持ってきて読むことになった。息子は、自分の蔵書(児童書)は、何度も読んで飽きたので持っていくものがない、とボヤキながら家中を探して見つけたのが例の大浮世絵展の図録。

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大判で厚さも3cmを超える重いものを、教科書類と一緒にランドセルに詰め込んで、足元をフラつかせながら登校したが、図録は浮世絵への興味を再び掻き立てたらしい。帰宅すると、自分の模写絵を大量に見せてくれた。

 

浮世絵には、いわゆる”芸術性が高い”ものもあるが、一方で、北斎漫画のふざけた絵や歌川国芳の猫擬人化シリーズ、寄せ絵やガシャドクロなど、面白くて変なモノが大好きな子どもが楽しめる作品もたくさんある。だから、ハマったんだろうな、と思う。

 

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 ↑ 北斎漫画の変顔シリーズ

 

夏休み中は、すみだ北斎美術館にも足を運び、北斎の伝記を読み、たっぷりと北斎の世界を楽しんだ。すみだ北斎美術館では、カルビーとコラボしたという北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の浮世絵が外袋にプリントされたポテトチップスをいただいたが、息子はその袋も丁寧に洗って自分の”秘密基地”に飾っている(笑)

 

2学期になった今も、浮世絵には引き続きハマっているが、浮世絵の画集を見るために立ち寄った書店で発見した伊藤若冲に感動し、そこから日本画の世界に興味が向かい始めた。

ちなみに、若冲は人気が高いため、様々な画集が出ているが、私のオススメは『若冲原寸美術館100% jakuchu!』。収蔵作品は「動植綵絵」30幅のみだが、それでも、原寸で若冲の微細な筆遣いを見て楽しめるのは素晴らしい。美術館で本物を見るのも良いが、作品に思いっきり接近して細かい筆跡を確かめることは、ほぼ不可能。この画集であれば、いつでも好きな時にその筆遣いの細かさを堪能できる。

 

 

 

担任の先生も、浮世絵や日本画が好きな方のようで、教室には先生の個人的な蔵書である酒井芳一の画集を置いてあるらしい。息子はそれをよく眺めているらしく、ある日「風神雷神を知っている?」と聞かれ、一緒に俵屋宗達尾形光琳も合わせた三者三様の「風神雷神」を見比べたりしている。(息子に聞かれるまで、風神雷神屏風図に3種類もあったなんて、知らなかったよ。。。)

 

 「風神雷神図屏風」上から俵屋宗達尾形光琳酒井抱一

 

私自身、浮世絵から伊藤若冲までは学生時代から好きで、それなりに美術展や画集で見知っているが、それ以外は「学生時代に歴史の授業で暗記した名前」でしか記憶にない。息子が興味を持ってくれたお陰で、私も新たな世界を知ることができて楽しいと思う毎日だ。

 

浮世絵に限らずだが、息子を見ていてつくづく思うのは、「子どもには理解できないだろう」「子どもは興味を示さないだろう」という大人の勝手な思い込みは、子どもにとって害毒にしかならない。特にアートや音楽、物語などに接すると、子どもの瑞々しい感性で、それをあるがままに見つめ、受け取り、心を育てているように見えるのだ。

 

また、子どもがある物事にハマって、あっという間にその熱が冷めても、また思わぬキッカケから戻ってきたりするものだな、と感じる。だから、周囲の大人は拙速に子どもが何に情熱を燃やすか、飽きたか、など、判断せずに、子どものペースに付き合う必要があるんだな、と感じる。私が大浮世絵展の図録を「もう飽きただろうから」とさっさとメルカリで売り飛ばしていたら、息子も浮世絵や日本画に目を向けることがなかっただろう(あっても、だいぶ遅くなっただろう)と思う。

 

親を含め周囲の大人は、子どものペースを大切にしながら、些細な心の変化や目の輝きを見逃さず、タイミング良く子どもの世界を広げてあげるサポートに労を惜しんではいけないな、と考える日々。ま、時間と心の余裕がないと、なかなか出来ませんが(汗)